【絵が】2021年10月の学習内容と11月の目標【上手くなる】
5月から人体を描けるようになりたくて勉強と練習を続け、10月末で6ヶ月経ちました。
6ヶ月といえば半年、1年の半分にわたり絵に真剣に向き合ってきたことになります。
その成果を見る前に、10月はどんなことを学習し、考えたかを振り返ってみたいと思います。
10月にやったこと
前回ブログの最後に「10月の目標」を掲げていました。
それがどのくらい達成できたか検証します。
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日差しや風の爽やかさに秋の訪れを感じ始めた10月初旬。
とりあえず先月同様クロッキーと清書をやろうと思ってはいたものの、さすがに今まで使ってきたポーズ集はだいたい一回描いてしまったので飽きがきていました(秋なだけに)
2ヶ月間使い倒したポーズ集
何か他のポーズ集はないか探して見つけたのがこちら。
私がなんの目的で人体の描画練習をしているかというと
漫画を描くため
です。
その経緯はこのときガッツリ書きました。
1つのことに夢中になって視野が狭くなり本来の目的を見失ってしまうのが一点集中型の私の弱いところであり、特性でもあります。
最近は漫画のためというよりこの基礎練習が楽しくなってしまっています。
手段のはずが目的になっている…と感じたので、漫画へのモチベーションを取り戻すべく漫画家の方が作られたポーズ集を選びました。
東村アキコ先生は筆が早いことで有名な漫画家です。
昔「ママはテンパリスト」をとにかく面白く読んだ記憶があり、「海月姫」や「主に泣いてます」なども読んでいました。
ごっちゃんももう高校生くらいか…
最近はあまり読んでいなかったので、このポーズ集を手に入れたことを機に「偽装不倫」をLINE漫画で読んでみました。
先生は描きたいストーリーが一番にあって、それを表現するのに必要な絵を効率よく描かれる作家なんだなーと改めて感じました。
セリフやストーリーの流れがすんばらしく流麗で煌めいていて、先生が何を描きたいのか、何に重きを置いているのかがビシビシ伝わってきて感動しました。
スマホで読みやすい縦読み漫画はコマとコマの間が冗長になりがちであまり好きではありませんでしたが「偽装不倫」はその違和感を一切感じさせず、マジで百戦錬磨のプロってスゲーなと思いました。
先生にとって絵は描きたいものを表現する手段であり、本来漫画ってそういうものだよなーと改めて考えました。
私が表現したいものは「BUCK-TICKというバンドの素晴らしさ」であることは変わりなく、そのための手段として人体の勉強を始めたはずなのにこの半年間1ページも漫画は描いていません。
本末転倒本末転倒本末転倒
の文字が頭の中で激しく点滅し、めまいと動悸が襲ってきます。
先生はこのポーズ集の中で一貫して
「人体が描けないなら誰かにポーズとってもらって写真撮って、それを模写なりトレースなりすればいいんだよ〜」
とおっしゃっています。
oh…
私は先月のブログ記事で
「描けないならどんなポーズでも全部写真見て描けばいいじゃん」
と言われたりもしますが、
「写真見ても描けないから勉強してんだよ!」
とその都度心の中で叫んでしまいます。
【絵が】2021年9月の学習内容と10月の目標【上手くなる】 - スナックみどり【はてな店】
とキレ気味に書くほど「写真を見ても描けない」人の場合はどうしたらいいでしょうか?
正確に言うなら「写真見れば描けないこともないけど、それでもすごく時間がかかるし、簡単なポーズでも写真見ないと描けないからどんなポーズも写真見ないと描けないと思うと気が狂いそうになる」んです。
そしてトレースすると他のコマとの画力が違いすぎてチグハグになってしまうのはどうしたらいいでしょうか?
理想に対する現実の自分に、圧倒的力不足という大きな闇が精神攻撃を仕掛けてきます。
やめてくれ!
私のHPゲージが赤く点滅しています。(瀕死)
さらに先生はこうもおっしゃいます。
「骨とか筋肉とか見えないものまで考えて描いたことない!見える輪郭だけ追って描けばいいんだよ〜それが速描きのコツ!そうやって描いてれば簡単なポーズなら見ないで描けるようになるよ!」
†┏┛墓┗┓†
山咲みどり
ここに眠る
ここ数ヶ月骨や筋肉について勉強してきた私って一体…と、ちびまる子ちゃんのように顔に縦線が入ったまま永眠しそうになりました。
見える輪郭だけ追ってサラサラっと描けたらどんなにいいか…
先生は美大を卒業されており、そこに入学するにあたっても在学中も相当絵の訓練はされてきた方です。
だからこそ輪郭だけ追って描けるんだと思います。
そもそも私とは実力も、練習量も違うんです。
よそはよそ うちはうち
みどりはいきかえった!
私が時間をかけて骨や筋肉の勉強をしてきたこと自体は間違っていなかったと思っています。
人にはそれぞれ適したやり方があって、私はそこから納得しないと描けないタイプの人間だから仕方ないんです。
棺桶に片足を突っ込んでもすぐに蘇る、殺しても死なないゾンビのような強い心を身につけた事がこの半年間の勉強の成果でもあります。
よーし、東村メソッドを取り入れてまた前進するぞー!と思いながら、ふと気になったのが「トレースすればいいよ!」というお言葉。
トレース、トレス(trace)とは
絵画の分野に置いて資料の上に別の紙を置いて透かし、それをなぞって写し取る行為をトレースと呼ぶ事もある。絵画分野において技術向上の為に行われる模写(reproduce)とは基本的に異なり、概念としては印刷などによる転写(copy)に近い。
(wikipediaより)
絵の勉強においてトーレスなんて意味あるか?と思っていたのでやったことはありませんでした。
東村先生は漫画を描くときに自分で撮った写真をトレースしろとおっしゃっているだけで、トレースして絵を練習しろとはおっしゃっていません。
そんなことしていたら「いつまで練習してんだよ!早く漫画描け!」とぶん殴られていると思います。
幸い私は先生のアシスタントではないので自分の納得いくまで練習します。
奇遇にも先生の本と同時期に読んだ本格的なデッサンの本にも「デッサンするときトレースもしてみたらええでー」的なことが書かれていたので試しにやってみることにしました。
本格的絵画に寄りすぎていて私にはオーバースペックだった本。
それらを踏まえて描いた絵がこちら。
左から模写、トレース、その二つを経ての修正です。
模写でもそれなりに見えるといえば見えても、なーんか違和感あるわけです。
それがどこかわかんないなーなと思っていた答えがトレースすると一発でわかる事に驚きました。
あと、トレースした画が「闇金ウシジマくん」等の真鍋昌平先生の漫画に出てくる人っぽくて、今読んでいる最中なのもあり、楽しくなってモチベーションが上がりました。
顔の角度がうまく描けねー!!と思って集中的に練習したりもしました。
顔のパースがあっていないとお面貼り付けたみたいになって、それを修正するのが難しく、直すくらいなら最初から書き直した方が早いことにも気づきました。
何気なくウマ娘に出てくるセイウンスカイを描いたついでに、東村先生のポーズ集を参考に他のウマ娘も描いてみました。
どこかに電話するヒシアマゾン
ポーズ集ってそのまま模写するんじゃなくて、自分の描きたいキャラにそのポーズ取らせるためのものだよなぁ…という当たり前のことを改めて理解しました。
そして今までしつこく人体について考えてきて、ここにきてようやく「結局漫画で一番描くのって登場人物の顔で、体も大事だけど、顔はもっと大事だな」とも感じましたし、人の顔は体よりたくさん描いてきたはずなのに結局描けてない、主に顔のパースと体のパースを合わせる練習が足りていないと感じたので、11月は顔を重点的に練習しようと思います。
なぜ顔と体のパースが合わないかというと、全体の構図を深く考えずに適当に描き始めるからです。
そして途中で違和感を感じ、細部を直し始めます。
目の角度がおかしいのかな?あれ、口とも合ってないぞ?ん?顔全体が曲がってるのか?え、頭の角度からして違うくね?みたいになってくるわけです。
短絡的思考に起因する行動力と全体より細部を気にする性格があいまってお面顔ができあがるんですねー
実際こんな簡単な図形みたいなキャラですら、顔と体のパースが合わずかなり描き直していました。
中途半端な衣替えであり合わせの服を着ていたら夫に「無課金ユーザー」と揶揄された今日の服装。 pic.twitter.com/lehqfPiFr0
— 山咲みどり (@tokumorimix) 2021年10月30日
この全体を見ない、とっ散らかったチグハグさが私の本質なのかもしれません。
10月後半にはBUCK-TICKの今井寿さんのお誕生日がありましたので、お祝いのイラストを、これまでの練習のアウトプットとして描いてみました。
10月21日はBUCK-TICK今井寿さんのお誕生日でした!おめでとうございました!!!ずっと描いてみたかったジョジョ風に手間取り完全に遅れました。1日も早く怪我が完治されますことを心から願っております🙏#今井寿誕生祭2021 pic.twitter.com/3QrgCM6oLW
— 山咲みどり (@tokumorimix) 2021年10月23日
最初は今井さんの写真をネットで検索して出てきた昔の写真をそのままジョジョ風にアレンジしてみ描いてみよ〜と気楽な気持ちで描き始めました。
仕上がる頃になってふと、最新配信ライブの衣装や髪型にしないと、今の今井さんの格好良さを表現できなくね?と気づき全面的に描き直したせいで時間がかかってお誕生日を過ぎてしまった上に、色を塗る気力が残っておらず、漫画風で…という言い訳に基づいて白黒で投稿しました。
ここでも「深く考えずにやり始めて途中で違和感に気づき、全面的に直して時間がかかり、完成度が下がる」といういつものパターンを遺憾なく発揮しています。
さらに、最初はほぼ模写で済まそうとしていたことは、かなり何かを作る者としての意識が低くなっていたなと感じました。
模写は結局右から左に移すだけなわけで、それにももちろん技術が必要だから模写が上手いというのもすごいことです。
けれど、私の本来の目的はなんなのか。
自分がいいと思うもの、面白いと思うことを表に出すことではないのか。
今回の絵は全身上から下まで他人のふんどしを身に纏いまくってのことであるにも関わらず、できる工夫すらも怠ろうとしたことが「意識低っ!!」と思わざるを得ませんでした。
そういうことに気づかせてくれるBUCK-TICKという存在に出会えたことが私の人生をどれだけ豊かにし、前進させていることでしょう。
感謝してもしきれないので全身全霊で応援していく所存であります。
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11月の目標
10月頭に立てた目標はかなりクリアできたように思います。
クロッキーと清書はあまり枚数できなかったけれど、他のことでたくさんの気づきがあり、思っていたより前進しているかもしれないと、振り返ってみると思うことができます。
ネットでなんでもわかる世の中でもありますが、私は結構本を読むことで得られる知識から新たな視点や考え方を得られることが多いことにも気づきました。
これからも月に何冊かは絵の参考になりそうな本を読んでいきたいです。
というわけで11月の目標をまとめると
- 顔と体のパースを合わせられるよう練習します。
- 「何を描きたいのか」を深く考えてから描き始めます。
- 引き続き、絵の勉強の参考になりそうな本を探して読みます。
- 月の後半にはアウトプットとなり得る創作物を作ります。
ここ数ヶ月全く漫画を描いていないので、1ページでもいいから漫画を描きたいです。
この半年の集大成!などと気負い出すと逆に気が滅入るので気楽な気持ちで描きたいです。
なんだかいろんなことをすっごく遠回りしてやっているような気がしてなりません。
とはいえ、焦っても結局できないものはできないし、何らかの形でできないところを潰していくしか先に進む道がわかりません。
そういう不器用な性分なので仕方ないと割り切って粘り強くやっていきます。
この半年間の成果といえば
自分の特性を理解し受け入れて、人の良いところは取り入れながら、自分の納得できるやり方で諦めずに続けていく
ことができるようになったことだと思います。
このやり方が正解かどうかはわかりません。
このまま花も咲かず実も成らず朽ち果てていくだけかもしれません。
それでも「やりたかったことはやってやったぜ」と思えない人生なんてクソ食らえなのでやってみたいと思います。
それではまた来月。